月別アーカイブ: 2014年2月

京都市立芸術大学作品展ツアー2014

漆工ゾーン/京都市美術館1F

漆工ゾーン/京都市美術館1F

皆さん、こんにちは。今年は全国的に大雪が続いていますね。
物言わぬ大自然のヴェールと、口からぽかんふわん~と出ていく白い息とで、関西でも全域に渡って朝の景色にホワイトアウトを感じた方は多かったのではないかと思います。どうぞくれぐれも、日々のお仕事にもアート鑑賞にもご無理のないよう、心身とも大事にあたたかくしてお過ごしください。

さて、一昨日の2月13日、ART OSAKA実行委員メンバーは京都市立芸術大学作品展ツアーに行ってまいりました。
関西のアートの動向が集約されるART OSAKAでは、若手作家を紹介する場の創造も重要なミッションとして、以前からも、企画・実施してきました。

ex) 2006年 林俊作によるライブペインティング(企画:加藤義夫芸術計画室)
ex) 2011年 岡田真希人・来田猛・高橋卓久真「epiphany〜世界を発見する方法〜」(企画:森山貴之/京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA)

そして、昨年は「ホテルグランヴィア大阪×京都市立芸術大学 アートワークスプロジェクト」を発展させたフェア企画展「アートで眠る、アートで目覚める」を開催しました。
ART OSAKA 2014でも、若手作家をご紹介する更なる名企画を打ち出すべく、今年も作品展へのリサーチに伺わせていただいたというわけです。
今回は、同大学キャリアアップセンター・谷澤紗和子氏にご案内をしていただきながら、作品展(京都市美術館)→博士課程展(ギャラリー@KCUA)→作品展(学内)と廻りました。

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油画ゾーン/京都市美術館2F

井村一登 (学部3回/芸術学ゾーン/京都市美術館1F)
井村一登 (学部3回/芸術学ゾーン/京都市美術館1F)

美術館では、漆工、染織、陶磁器のゾーンが濃密で、展示形態までを含めた各々のこだわりが作品からとてもよく伝わってくるという印象を持ちました。台座と絡み合うような作品や、展示室に寄生するように提示されている作品もあり、造形を飛び越えパフォーマンス的な主張も垣間みられて、各ゾーンとも濃密な空間になっていました。
個人的には、芸術学の研究対象のラインナップが興味深く、ぜひ継続して実評論の場にも成果をつなげていってほしいと思えるものが多いと感じました。

昨年の「アートで眠る、アートで目覚める」出展作家で、まだ大学に在籍している5作家(高木智子(油画)/渡辺千明(油画)/勢野五月葉(日本画)/笹岡由梨子(油画)/西澤みなみ(構想設計)の新作も、やはり魅力的でした。

高木智子(油画M2/京都市美術館)

高木智子(油画M2/京都市美術館)

西澤みなみ(構想設計M2/学内展)

西澤みなみ(構想設計M2/学内展)

高木智子は、図像のぼかしから絵具の凸までの奥行きによる平面の視覚認識を探り、同モチーフを異なる描写バランスで複数点描くというスタイルで制作しています。画面から漂う独特のざわつき感には強力磁石のように惹き付けられるのですが、これは実見しなければ経験できないので、このブログではお伝えしきれないのが残念です・・・。
西澤みなみは、映像インスタレーション。希望者は、レインコートを着用して鑑賞できるとのこと。作品と空間と人の関係を自然に行き来させる、透明感のある仕掛けにも美しさとセンスを感じます。円形に映し出されたスクリーンの中で、女の子もレインコートを着ているようです。全貌は、まだ内緒の方がよいかもしれませんね。

森川阿沙子(構想設計M2/学内展)

森川阿沙子(構想設計M2/学内展)

鈴木孝平(彫刻 M2/学内展)

鈴木孝平(彫刻 M2/学内展)

新平誠洙(油画 M1/学内展)

新平誠洙(油画 M1/学内展)

岸本光大(油画M2/学内展)

岸本光大(油画M2/学内展)

個展形式での発表がメインとなる学内展では、パフォーマンス記録やサウンド、映像インスタレーション、平面作品ではミクストメディアによる作品展開が印象に残りました。
素材であるモノと作家の手が直接触れ合う中から生まれていく作品は少なく、デジタルメディアがやはり日常化して身近になっているのだなーと。そうした世代感覚が浮き彫りになっていたのもおもしろかったです。彼らの世代にとっての美術や作品に対する理想像とはどんなものだろう?どんなふうに世界の捉えて見ているのだろう?そんな話も聞いてみたいと新たに思いました。

ART OSAKA 2014への企画にどのように繋がっていくのか、乞うご期待〜。

雑賀通浩(彫刻M2/学内展)

雑賀通浩(彫刻M2/学内展)

参考)昨年の京都市立芸術大学 作品展ツアー鑑賞の様子はこちら >>>

Text: 大場美和(アートコートギャラリー/ホテルグランヴィア大阪×京都市立芸術大学 アートワークスプロジェクト コーディネーター)

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